気づきの覚え書き

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なまけもののさとりかた、つかめないもの

ヨガナンダ氏のクリヤ・ヨガの講演録を読んでいて、少々疲れてしまった。

神の世界、宇宙について、あの世についてなど、

それは正しい

と思われることばかりだった。

正義をふりかざすことは、その反対もあるということを考えなければならない。

非二元は、私は真実だと思う。
だがそれに至るまで、段階的に進まなければいけなかったのだろう。

クリヤ・ヨガの教えは非二元を指し示しつつ、やはり善を説く。
調和を重んじる。思いやり、優しさを大切にする。

これらは、日常生活を送る上で必要な態度だ。

だが、現在では善を説くだけでは、視野が狭い。


みんな勧善懲悪の話は、聞きやすい。
事件の原因が、誰の何の行為か、わかれば社会は納得する。


しかし、もうその考え方は幼いのだ。


タデウス・ゴラス氏の「なまけもののさとりかた」を読んだ。

第一章から~

「私達はみな平等です。
 そして宇宙とは、私達のお互い同士の関係です。
 宇宙はただ一種類の実体からできていて、
 その一つひとつが生命を持ち、
 一つひとつが自分の存在の仕方を決めています」~

ゴラス氏が決めた本の基本となるルールはこの文章だ。
そして、やはりこれこそが真実であろうと思う。

これは、短いが、平等の意味を考えさせる。
物事の良し悪しは、不平等を招く。
世の中をジャッジすることが、なにも解決しないことを意味している。
いい加減、これに気づいていたいものだ。

~一つひとつの生きものの基本的な営みは、
 拡張することと収縮することです。
 広がることと縮むこと、といってもよいでしょう。

 拡張した生きものは「スペース」となって
 四方に浸透してゆきます。収縮した生きものは濃縮し、
 「かたまり」になります。
 私達は個人としてもグループとしても、
 「スペース」「エネルギー」「かたまり」のうちの
 どれかになって見えます。~

これは実にわかりやすい。
私達は眠っているときは、「スペース」となって広がり、
自己を意識していない。
それは、何でも受け入れている無の状態。
しかし、目を覚まして自己を意識したとき、
「かたまり」となって凝縮する。

そこに日常のドラマが起こる。
「かたまり」は個別意識として働き、不完全さを感じ、競い、
奪い合い、社会を作り出す。


そして、ネットをうろついていてジョーン・トリフソンさんの
「つかめないもの」に触れることがあった。

この本は、実に印象的な文から始まる。

~風に揺れる一枚の葉に落ちる繊細な午後の日差し、
 青空を横切る白い雲、
 売春のために売られていく子どもたち、
 飢饉から逃げのびようとする餓死寸前の難民、
 寛容と優しさが表れたすばらしい行動、
 気を滅入らせる鬱の苦痛、
 海に流れ出る原油。

 生にはいろいろな表情があります。
 ある瞬間には美しく、
 つぎの瞬間には耐えがたく、
 そして理解を拒む恐ろしさを見せたかと思えば、
 言葉にしようもない優美さを表します。~


これらの事柄は、日常的に起こり、TVで見せられ、
私達は一喜一憂する。
まさに世の中は、幸せな毎日ばかりではない。
雨も降れば、台風も来る。

ある賢者の言うとおり、
何が起こっても、「いずれ、これは去る」と
思っていることが必要となる。

山あり谷あり、
苦あれば楽あり。



非二元の悟りを得れば、幸せばかりの世の中になるのかと
思っていた。
それは、あやまりだった。

より進んだ知性のある文化では、
善いことをすることは、対する悪いことを生むことは、
承知の上であろう。

平等とは?

それはジャッジをしないこと。

事柄の上では、善いことも悪いことも同じエネルギー量なのか。

そう思うと、すべてが変わってくる。

生活や仕事や社会の場面で、いかにジャッジすることが多いか。
ジャッジが社会を作っているといってもいいくらいだ。

貧富。

善悪。

優劣。

明暗。

好き嫌い。

これらのどちらか一方の行動をとれば、
もう一方も動き出すというわけだ。

だから、ブッダは中庸を説いたのか。

中庸がわかっている文化の人々は、
たぶんジャッジをしない。

しても最小限のことだろう。


もしすべてのジャッジをしなくなったら?


「かたまり」は「スペース」となって
とけていくのだろう。


実体はなくなっていくのかもしれない。


「なまけもののさとりかた」タデウス・ゴラス著

「つかめないもの」ジョーン・トリフソン著

いずれもすばらしい本であった。


この2元の世界の仕組みは、
なんと巧みなことだろう。

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by wakeup71 | 2016-10-03 00:26 | 日常生活 | Comments(0)